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FSCについて③「森林減少による(環境)問題」
(過去2回の振り返り)
世界の森林が猛スピードで減少する問題を改善し、
森の恵みを長く利用し続けるために、
適切に森を管理していかなくてはならず、FSC・FSC認証制度が生まれました。
3回目となる今回は、「森林減少により生じる問題」について
書きたいと思います。
森林が減少すると様々な影響がありますが、
大まかに 「環境」「社会」「経済」にわけて考えてみましょう。
「環境」に与える影響
森林を住処とする野生動物が生きていく場所を奪われ、
既に絶滅・絶滅を危惧されている動物がものすごく沢山いるんです。
例えば・・・
・オラウータン
マレー語で「森の人」と言う意味のオラウータン。
生息環境である熱帯雨林がプランテーションによる土地変換
などにより消失・分断・劣化していることが原因
・トラ
生息地の森林が、インドでは農地開発
インドネシアでは天然ゴムやパーム油の原料となる
アブラヤシを採るための、プランテーションに次々と
伐採され住処を追われました。
・ゾウ
プランテーションの開発。また、木材や紙の原料となる木を
植林するために熱帯林を皆伐されてしまい、スマトラ島では、
生息地である森のおよそ70%が失われ、個体数も半減したとみられています。
これらの動物たちがいなくなってしまうこと自体
とても悲しく、由々しき事態なのですが、それ以外にも
そこに住む動物たちがいなくなってしまうということは、
そこの生態系が壊れるという事態も引き起こされます。
生態系が壊れると水や土も劣化し、ますます森林が荒廃。
土砂崩れや山火事などの災害を引き起こし、
それが地球温暖化といった気候変動につながってしまいます。
ここにあげた事例は主に東南アジアの森林破壊ですが、
地球は一つ、繋がっております。
日本に住んでいる私達にとっても決して他人事ではありません。
・・・思い浮かべてみてください。
朝、鼻がムズムズしてティッシュを使い、
会社までの通勤は自動車を利用。
会社では毎日コピー用紙を使用し、
ある日ランチに食べたのはパン。
3時のおやつに摘まんだのはポテトチップス。
夜は、ネットで欲しかった家具を注文・・・
実はこうした私達の何気ない日常生活での中で
利用しているさまざまな産品や原料などが、
時に世界の森を破壊する形でつくられているものも多いのが現状だからです。
出典:WWF HP
「えっー、そうなの?! 」
「そんなの知らなかった・・・ (ショック。。)」
「そんなこと言ってもどうしたらいいの? ??」
と、思いましたか?
思っていただけたのであれば今すぐにでも出来ることがあります。
それは、自分事としてその製品のルーツを知ろうとすること!
遠い国の話だから私には関係ないという考えを改めることが
非常に大事なんです。
そのかかわりと、つながりを知ることが、
日々の暮らしの中で出来る環境保全を見つける第一歩になります。
そこで役に立つのが認証制度を利用することです。
これらのマークのついている製品は、
地球の生態系に配慮し、計画性をもって管理、生産された製品であることを
認められてつけられているマークです。
世界の消費者が店頭で見てすぐに分かり、選んでもらうことで、
環境の保全を実現していこうという仕組みが認証制度です。
私たち三立木材は、「木材」という山からの恵みを利用し、
木の家を作っております。
その木材が地域の環境や生態系を守り、これから先も使い続けられるよう
2011年にFSC認証を取得し、FSC認証材を使用した住宅を推進してきました。
人生において大きな買い物でもある住宅。
長く快適に安心して暮らしていくための住宅が、
FSC認証材を選ぶことで間接的に世界の自然保護に
貢献することが出来るだなんて、なんて素敵で、素晴らしいことなんだ!
と私は思います。
広報担当:足立
参考:FSC® Japan HP © WWF HP